千葉外房,田舎暮らし不動産情報

千葉外房の田舎暮らしHOME >> Topics>>路線価:2年連続で下落

路線価:2年連続で下落 大都市圏で下げ幅拡大


 国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる10年分の路線価を公表した。全国約38万地点の標準宅地1平方メートル当たりの平均路線価は前年を8.0%下回る12万6000円で、2年連続で下落した。景気低迷を反映し、前年に続いて全都道府県で平均路線価は下落し、特に東京・銀座など都心一等地での大幅下落が目立った。

 下げ幅は前年の09年分(5.5%減)より大きく、08年秋のリーマン・ショック以降の世界不況の影響がさらに色濃く表れた。とりわけ投資マネーがより多く流入した大都市圏での下げ幅が拡大し、09年分は6.5%減だった東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)は9.7%の減。大阪圏(大阪、兵庫、京都、奈良)も3.4%減から8.3%減に下げ幅が拡大した。

 路線価トップは25年連続で東京都中央区銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前。2年連続で下落して1平方メートル当たり2320万円だったが、下げ幅は前年の2.0%から25.6%に拡大している。

 都道府県別で見ると前年より下げ幅が拡大したのは36都道府県。下げ幅縮小は青森や沖縄など5県にとどまり福島や宮崎など6県は同じ下げ幅だった。都道府県庁所在地の最高路線価は津、山口の2市が前年と同額だった他はすべて下落した。

 路線価下落について、石沢卓志・みずほ証券チーフ不動産アナリストは「(06年ごろからの)ミニバブル期に過度に上がった分の調整が終われば、大都市圏では反転上昇するのではないか」と分析。その一方で、「地方圏の下落要因は人口減少や地域の活力低下で、今後も下がり続ける可能性が高い」と話している。

 

路線価:2年連続下落 「ミニバブル崩壊」やまず

表参道近くの商業ビル跡地=東京都渋谷区で2010年7月1日午後1時55分、本社ヘリから三浦博之撮影
表参道近くの商業ビル跡地=東京都渋谷区で
2010年7月1日午後1時55分、本社ヘリから
三浦博之撮影

 国税庁が1日発表した10年分の路線価(1月1日時点)は、全国38万地点の標準宅地1平方メートル当たりの平均で前年を8.0%下回る12万6000円と2年連続で下落した。大都市の都心部を中心に下落幅が拡大し、08年9月のリーマン・ショック後の「不動産ミニバブル崩壊」が続いている。消費不況がテナント収益を圧迫、都心部ではブランド店などの撤退が相次ぎ、地価の下落圧力を強めた。住宅地では持ち直しの兆しもあるが、景気は先行きが懸念され、地価反転につながるかは予断を許さない。

 おしゃれなファッションビルが建ち並び、買い物客でにぎわう表参道(東京都渋谷区)。「表参道ヒルズ」の裏手の路地に入ると、金網に囲まれた縦50メートル、横30メートルの空き地が現れる。地元関係者によると、超低金利で余った資金が再開発ビジネスに流入していた06年ごろ、商業ビルの跡地を外資系不動産ファンドが買収。周辺の路線価は00年の1平方メートル72万円から、08年は205万円まで急騰した。

 しかし、リーマン・ショックで資金回収を急いだファンドが売却、開発は塩漬けとなり、10年の路線価は163万円に急落。周辺の商業ビルもテナント募集の張り紙が目立ち、虫食い状の遊休地はコイン駐車場などで急場をしのぐ。

 不動産証券化協会によると、国内の私募ファンドの運用資産額は05年末の6.1兆円から08年末に13.2兆円まで拡大した後、09年末は10.8兆円に縮小。表参道近くの不動産業者(64)は「たたき売りで地価の下落圧力は増す。ファンドは資金を引き揚げれば終わりだが、地元はたまったものじゃない」と苦り切った表情だ。

 投資資金の撤退に消費不況が追い打ちをかける。ブランド店が並ぶ銀座・並木通りでは、家賃が高い1階で5件程度の空き店舗が出た。地元の不動産業者は「客の集まる1階が埋まらないのは珍しい。高額ブランド品が売れなくなり、高い家賃を負担しきれなくなった」と指摘する。

 都心のオフィス賃料も企業のリストラの影響で下落が続く。丸の内などビジネス街の賃料はリーマン・ショック前は1坪(約3.3平方メートル)6万〜7万円だったが「今は坪4万円を切るビルが多い」(不動産アナリスト)。

 もっとも、賃料下落で好立地のビルは稼働率が改善している。米グーグルの日本法人は「渋谷の本社は社員が増えて手狭になった」と8月中に「六本木ヒルズ」(港区)へ移転する。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングも3月、千代田区に分散していた本部機能を「東京ミッドタウン」(港区)に集約した。「六本木ヒルズ」の10年3月末の稼働率は90%で前年から5%改善。企業業績の持ち直しも追い風で、運営する森ビルは「オフィス賃料は今年が底値。11〜12年度に反転する」と見る。

 一方、東京、大阪、名古屋の3大都市圏以外の地方の平均路線価の下落率は5.9%で、東京(下落率9.7%)などに比べれば緩やかだった。ただ、地方圏は06〜07年ごろの「ミニバブル」でも下落か横ばいにとどまっており、人口減少や景気低迷で慢性的な下落圧力が続きそうだ。

 ◇住宅市場は持ち直し

 住宅市場は足もとで持ち直している。首都圏のマンション在庫は減少に転じ、4月の新設住宅着工戸数は前年同月比0.6%増と1年半ぶりにプラスとなった。ただ、売れ筋は割安な新築や中古の物件が多く、本格回復には至っていない。

 住宅購入を後押ししているのは、住宅ローン減税拡充などの政策効果。購入資金の生前贈与にかかる贈与税の優遇措置も1月に導入され、三井不動産が1〜3月に実施した調査では、マンション購入者の約3割が活用した。

 不動産経済研究所によると、首都圏のマンションの販売在庫は08年末の約1万2000戸から09年末は約7300戸と4年ぶりに減少。都内のマンション販売業者は「2年前に売れずに悩んでいたのがうそのよう」と話す。

 だが、住宅情報会社「アットホーム」によると、5月の首都圏の新築戸建て価格は前年同月比9%下落し、21カ月連続のマイナス。1000万円台のローコスト住宅を手掛ける住宅メーカー・アキュラホーム(東京)の10年2月期の売上高は前年同期比11%増の309億円となるなど、「割安物件に人気が集まっている」(不動産アナリスト)。また、東日本不動産流通機構によると、首都圏の中古マンションの平均価格は5月に前年同月比1.9%上昇の2543万円と5カ月連続で前年を上回った。

毎日新聞より

千葉県内路線価2年連続下落   5.9%ダウン平均は8万円

 国税庁と東京国税局は1日、2010年分の相続税、贈与税の算定基準となる土地の路線価を公表した。県内1万9900地点の標準宅地の平均路線価は1平方メートル当たり8万円。前年比5・9%(5000円)のマイナスで、2年連続の下落となった。県内14税務署別の最高路線価は、横ばいだった成田を除いて軒並みダウン。千葉市中央区の県内最高路線価地点は11・8%と、2年連続で2けたの下落幅を示した。

 県内の平均路線価は昨年、4年ぶりにマイナスとなったが、今年は昨年の3・4%を上回る下落幅。価格は全国10位だが、神奈川(マイナス4%)、埼玉(同5・2%)よりも下落幅は大きく、景気指標は上向き傾向とはいえ、県内不動産市況の低迷ぶりをうかがわせる。

 県内最高路線価は千葉市中央区富士見2「千葉駅側通り」で、1平方メートル当たり135万円。23年連続1位だったものの、昨年のマイナス12・1%に続く2けたの下落。ピークの1992年(908万円)の約7分の1まで下がり、2006年(135万円)、1986年(133万円)と同水準になった。


千葉日報より
2010-07-02.FRI

千葉外房の田舎暮らしHOME
Topicsへ戻る